ワンシーズンをともにしたスノーボードウェア、スキーウェア、汚れていませんか?
目に見える汚れはなくても、外側はホコリやチリ、内側は汗などで汚れている場合がほとんどです。
そのままにしておくと、次のシーズンが始まったときに「くさくて着られない!」「水を弾かなくてベチョベチョ!」なんてことになる可能性も。
そうならないためには、シーズンが終わったらウェアを洗濯してきれいにしてから保管しましょう。
「えっ、ウェアって洗濯できるの!?」と驚くかもしれません。
スノマガ編集部の渡部も自宅で洗濯できることを知らず、それを知るまでは毎年クリーニング店に出していました。
30年近く前、格安の宅配クリーニングなどない時代には、撥水加工のオプションも合わせると5,000円という高額。
でも、実はほとんどのスノーボードウェア・スキーウェアは水で洗えます。洗えちゃうんです。
今回はゴアテックスなどの耐水透湿素材の洗剤として人気が高い、『NIKWAX』(ニクワックス)を使ってスノーボードウェアを洗濯してみました。
NIKWAXは透湿防水生地専用洗剤の『テックウォッシュ』とアウトドアウェア用撥水剤の『TXダイレクトウォッシュイン』を用意。
まずは汚れを落とし、そのあとで撥水加工です。
NIKWAXツインパックならテックウォッシュとTXダイレクトウォッシュインがセットになっており、Amazonで送料無料。
通販がキライな場合には街のスポーツ用品店やキャンプ用品店でもNIKWAXや類似品が手に入ります。
NIKWAXでの洗濯は難しくはないので、ぜひトライしてみてください
洗濯前、撥水が効いていない状態の写真
表面が汚れてしまって撥水加工が切れてしまったスノーボードジャケット。
水を弾かずにベッタリとしています。
スノーボードパンツのお尻部分。
撥水の「は」の字もなくベチョベチョです。
スノーボードパンツの腰のあたり、ジャケットとこすれるところもベチョベチョ。
記事トップの写真と同じ部分です
スノーボードウェアを洗濯する準備
用意するもの
- NIKWAX テックウォッシュ
- 脱水用のバスタオル 2、3枚
- ジャケットを干すためのハンガー
- パンツを干すためのタオルハンガー
- ドロ汚れがある場合には歯ブラシ
ドロ汚れを落とす
パンツの裾などが泥で汚れている場合には、乾燥させた状態で泥を落とす必要があります。
生地同士をこするのではなく歯ブラシを使って取り除きます。
洗剤などを使わず、乾いたまま処理します。
ポケットの中をチェック
スノーボードウェアの洗濯に入る前にポケットの中をチェックし、ティッシュなどをいっしょに洗濯しないように取り出します。
ゴーグル拭きのクロスも取り出すのを忘れないよう注意しましょう。
ポケットの中を空にしたら、型くずれしないようにファスナーをぜんぶ閉めます。
面ファスナー(マジックテープ・ベルクロ)も忘れずに!
スノーボードウェアの洗い方
スノーボードウェアを手軽に洗うには洗濯機がいちばんです。
ただし、洗濯機を使う場合にはかならず手洗いモード・クリーニングモードにしてください。
ふつうに洗濯機を回すとスノーボードウェアの生地が傷み、耐水透湿素材のフィルムが破ける可能性があります。
心配な場合は迷わず手洗いにしましょう。
洗濯機を使う場合
洗濯機にジャケットとパンツを入れます
ジャケットとパンツをそれぞれネットに入れるとベター。
洗濯モードを設定します
かならず手洗いモードにします。
NIKWAXテックウォッシュを計量して投入します
洗剤受けに入り切らないので、水が流れてくるところに直接流し込みます。スノーボードウェアに直接原液がかからないよう注意。
ジャケットとパンツを裏返して再度脱水します
耐水性能が高いスノーボードウェアは生地の裏側が脱水できないので裏返します。手洗いモードのソフトな脱水にしてください。
手洗いする場合
ジャケットとパンツは一度に洗わず、2回に分けます
手で押し洗いできる洗面台がおすすめです。
温水を張ります
18リットル以上にならないよう注意します。洗剤が薄くなりすぎると洗浄効果が弱まります。
NIKWAXテックウォッシュを混ぜ溶かします
1着につき100ml計量します。
押し洗いをします
こすり洗いは生地の耐水透湿フィルムを破いてしまうので厳禁です。
何度も水を取り替えてよくすすぎます
洗剤が残らないよう注意が必要です。
洗濯機で脱水します
手洗いモードのソフトな脱水にしてください。
裏返して再度脱水します
耐水性能が高いウェアは生地の裏側が脱水できないので裏返します。手洗いモードのソフトな脱水にしてください。
計量カップを使うときには、カップにビニール袋をセットしてその中に洗剤を入れましょう。
ビニール袋があれば計量カップが汚れないので、また料理に使うことができます。
スノーボードウェアに撥水加工をしてみよう
スノーボードウェアを洗濯して脱水を終えたらNIKWAXで撥水加工をします。
スノーボードウェアは乾かさずに濡れたままで進めます。
洗濯機を使っている場合は脱水したあとに取り出さず、そのまま撥水加工に進んでOK。
洗濯機を使う場合
洗濯モードを手洗いにします
通常モードはNGです。
洗剤を入れたのと同じ要領でTXダイレクトウォッシュインを投入します
生地に直接原液がかからないよう注意します。
脱水まで1サイクル終えたらジャケットとパンツを裏返して再度脱水します
かならず手洗いモードで脱水してください。
洗濯機を使わない場合
しっかり計量してぬるま湯を張ります
水よりもぬるま湯がベターです。
TXダイレクトウォッシュインを計量して投入します
濃くても薄くてもきちんと撥水加工できません。
濡れたままのジャケットまたはパンツを浸します
液の中でしっかり泳がせるように数回かき回し、撥水成分をまんべんなく行き渡らせます。
洗濯機で脱水し、裏返して再度脱水します
かならず手洗いモードで脱水してください。
スノーボードウェアの乾かし方
手洗いモードでの脱水ではスノーボードウェアの水気を完全に切ることはできません。
無理に回すと洗濯機が壊れますので、バスタオルで包んで全体の水気を切りましょう。
ジャケットを干すハンガーはスーツ用などの厚みのあるものがベターです。
ない場合はハンガーを2本使って間を空けると良いでしょう。
パンツはタオルハンガーをうまく使って中に輪にして干します。
ジャケットもパンツも内側に空気が通るようにするとしっかり乾きます。
陰干しが基本なので、風通しが良い部屋の窓際が良いでしょう。
屋外に干す場合には直射日光が当たらないよう注意が必要です。
直射日光は変色や変質する場合があるので厳禁です
スノーボードウェアの収納方法
スノーボードウェアは吊して保管するのが基本です。
しっかり乾いてから収納しないとカビやニオイの原因になります。
ほかの冬物コートなどと同様に扱えば良いでしょう。
たたんで収納すると着たときに折り目が取れにくいので注意してください
Q&A
スノーボードウェア・スキーウェアの洗濯の頻度はどれくらい?
ウェアは毎回洗う必要はありません。
シーズンが終わったら洗濯すると良いでしょう。
洗い過ぎは生地が痛む原因になります。
耐水透湿フィルムが痛むと防水性能がなくなりますので、注意が必要です
防水スプレー・撥水スプレーのコツは?
撥水効果のある樹脂は過度に吸い込むと肺に付着し、呼吸困難や肺炎になることがわかっています。
室内や車内での使用は厳禁で、過去には死亡事故も。
かならず風通しの良い屋外で、ウェアをつるしてスプレーしましょう。
生地から20センチほど離したところからまんべんなくスプレーします。
表面がしっとり濡れるくらいが適量です。
薄過ぎても効果はありませんが、たれるほどかけるのはシミになる可能性があります。
風通しのいい場所に10分以上置き、しっかり乾燥させましょう。
スノマガではスプレーよりも安全性の高いNIKWAX TXダイレクトウォッシュインをオススメします
洗えないのはどんなウェア?
スノーボードウェア・スキーウェアの内側のタグには洗濯表示がついています。
洗濯禁止の表示がされていることはまれですが、禁止となっている場合は自宅での洗濯は避けたほうがいいでしょう。
クリーニング店の中には洗濯禁止の衣類に対応する店舗もあるので、そちらを利用するのがベター。
スノーボードウェア・スキーウェアのシミや汚れはどうしたらいい?
ウェアについた食べこぼしのシミやリフトの油染みなど、かんたんに落ちない汚れは自宅での洗濯ではきれいになりません。
漂白剤やシミ抜きの使用は厳禁。
色あせや新たなシミの原因になります。
自分で処理することはあきらめて、クリーニング店に持ち込むか宅配クリーニングを利用しましょう。
まとめ
NIKWAX、初めての場合は難しそうに感じるかもしれませんが、脱水と乾燥のコツをつかめばかんたんです。
ぜったい注意したいのは手洗いモードをチョイスすること。
手洗いモードやクリーニングモードがない洗濯機の場合には、洗濯機は使わないでください。
洗濯機が壊れたりウェアが傷んだりします。
きれいになったウェアをきちんと乾燥し、正しく保管したら、あとは次のシーズンを待つだけ。
ベチョベチョのウェアでみっともない姿をさらすこともありません。
しっかり撥水加工の効いたウェアで快適なスノーボード&スキーを!
今回使ったのはNIKWAXツインパック!
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