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【ハウツー】思いどおりのカービングターンをするための7つの練習方法。これであなたもカービングマスター!

カービングターン トゥサイド

スノーボードが上達して、カービングターンがちょっとできるようになってきたかな?というあなた。

今回は『なんとなくカービング』からステップアップし、『思いどおりのキレるカービング』をマスターするためのハウツーです。

しっかりしたカービングターンを行うには基本的なポイントを押さえるのが重要。

いきなり板をバン!と立ててもきれいなカービングターンにはなりません

スモールステップで一歩一歩上達して行くのが近道です。

スノーボード カービングターン ヒールサイド

7つの練習方法を紹介しますので、ハイスピードでズレの少ないカービングターンを体で覚えましょう。

すべての練習方法で動画を用意してあります。

動画をしっかり見てイメージし、板の上で良いポジションを作れるようになりましょう

練習方法のあとには、超上級者である谷口デモのフルカービング動画も掲載。

イメージをしっかり頭に入れることで実際の雪上での練習効果を高めます。

よくある質問をピックアップしたQ&Aもまとめてあるので、最後までお見逃しなく!

コツをつかんだらフルカーブも夢ではありません

この記事はJSBA第19期デモンストレーターの谷口淳さんが監修し、モデルを務めています。
谷口デモはハチ高原スキー場とハチ北高原スキー場で展開するウエストスノーボードスクールの校長でもあります。
構成・執筆は元プロスノーボーダーでインストラクター経験もある渡部ルミが担当します。

7つの練習方法

スノーボード カービングターンのトレーニング グラブターン

7つとも板の上で良いポジションを作るために重要な練習です。

スノーボードは左右非対称に動くスポーツなので、良いポジションを作るための動きがトゥサイドとヒールサイドで異なります

両サイドともにキレのあるターンを目指し、ひとつひとつステップアップしていきましょう。

ガーランドとイージーカーブは逆の順番で練習してもOK!

キレの斜滑降

まずは斜滑降の練習からスタートします。

ただの斜滑降ではなく、エッジに乗った一本ラインの斜滑降

しっかりポジションを確認しながら斜面を横切ります。

もし一本ラインで滑ることができない場合、それはポジションがずれている証拠です。

腰や肩の向きをねじらず、全身の関節をしっかりと曲げて滑っていきましょう。

トゥサイドとヒールサイドで使う筋肉が違うので、両サイドともにしっかり確認していきます

トゥサイド

トゥサイドでは両スネをブーツのタンに押し付けながらヒザを曲げ、足ゆび全体と拇趾球にしっかりと体重を乗せます

このときにつま先立ちになってしまうと、関節が伸びてしまうのでNG。

足裏の前半分に荷重している状態を意識しましょう。

ヒールサイド

ヒールサイドではつま先をしっかりと引き上げて滑ります

足裏のカカト寄り・後ろ半分に体重を乗せていきましょう

面全体に乗っているというイメージを持ち、板の真ん中に重心を置きます。

おしりを下げすぎるとポテンと倒れてしまうのでNG。

全身の関節をしっかりと曲げてバランスを取って滑りましょう。

ガーランド

ガーランドはカービングターンの前半・谷まわりの部分を作る練習です。

低めのポジションでエッジに乗った状態からゆっくりと立ち上がり、板をフラットにしてから反対側のエッジに切り替えます

切り替えのときには、立ち上がっていく方向を少しだけ谷側にしてください。

ノーズ側への推進力が働いているので、それに逆らわずに斜面横方向に進んでいくのがポイント。

板の向きが変わったら、ターンをせずにエッジを切り替え、元に戻します

ガーランドは文章だけではイマイチ伝わりにくいので、動画を見てイメージしてください

イージーカーブ

イージーカーブはエッジに乗る感覚をつかむための練習です。

気持ちよく板を走らせながら重心を右に左に傾け、浅いターン弧で滑っていきます。

直滑降から少しだけ板を傾け、エッジがトゥ側とヒール側にそれぞれかかっているという状態でOK

足裏全体を使って板に乗ります。

慣れてきたら少しずつ弧を深くしていきましょう。

さらにターンの感覚が磨かれます。

バランスを取って滑ることが目的の練習です

スピードに乗りすぎると危険です。
必ず緩斜面で行ってください。

Jターン

次はエッジに乗ってターンを仕上げるJターン。

トゥサイド・ヒールサイドともに練習します。

低いポジションの斜滑降からスタートし、大きく立ち上がりながらノーズを落としていきます

ターン後半・山まわりの部分では再び沈み込み、板に体重を乗せたままエッジを立て続けてワンターンを仕上げ、そのまま切り上げていきます。

脚部のストロークをしっかりと使い、重心を移動させるタイミングを体で覚えてください

ワンターンワンターンていねいに滑り、エッジをかませて滑る感覚をつかみましょう。

上下・前後・左右のバランスがくずれるとうまくいきません

連続ターン

Jターンでエッジに乗ってターンを仕上げる動作を身に付けたら、ターンを繰り返してカービングの連続ターンにしていきましょう。

Jターンではターンを切り上げていましたが、連続ターンでは次のターンに向けてエッジを切り替えて動きます。

まずは緩斜面での大きめのターン。

ゆっくりのリズムで滑ります。

脚部のストロークを使うことで重心を移動させ、なめらかに動きながらターンを続けます

エッジを意識してズレ幅をなるべく抑えていきますが、まずはキレッキレじゃなくても大丈夫。

カービングターンのポジションで動いていれば、滑るごとに精度は上がってきます。

谷まわりのために立ち上がる動作、山まわりのために沈み込む動作、ともにストロークをしっかり使いながらタイミングを見計らいます

内径軸を大きく倒したキレキレのJターン

連続ターンでズレ幅の少ないエッジングをマスターしたら、再度Jターンに取り組みます。

今度は少し斜度を上げ、左右(トゥ側とヒール側)への動きを大きくしてみましょう。

内径軸を大きく傾けてエッジの角付量を増やし、遠心力を楽しめる深いカービングターンを目指します

思い切り大きくターンの内側に傾いていきますが、はじめはうまくいかなくても大丈夫。

ワンターンでどこまで体を倒して行けるのか、転倒してもいいからトライし、重心を内側に入れていきましょう

動かしたことのないところまで積極的に攻めて倒します。

「ここまで行っても大丈夫!」というギリギリのラインを実践でつかめれば、ワンランク上のカービングターンができるようになるはず。

スピードを出しながら軸を大きく倒し、思い切ったアクションでより深いターンをします

グラブターン

カービングターンでは板の上でしっかりと動ける、ということが重要。

スノーボードがうまい人は、板の上で360°・3Dにどの方向でも動くことができ、バランスを取って滑ることができます

ここで練習するのは、ターンの最中に外側のエッジをつかむグラブターン。

トゥサイドターンのときにはヒールエッジ側を、ヒールサイドターンのときにはトゥエッジをつかみます。

トゥサイドでヒールエッジをつかむのはとても難しいので、ビンディングのヒールカップをさわりに行く程度でOK。

エッジをさわれる = 板の上で動けているという証拠です

無理にエッジをつかみに行くと腰が折れて重心位置がはずれ、ターン中に板と体のバランスがくずれます。
足首・ヒザ・股関節だけでなく上半身も含めて関節をしっかり曲げ、腰を落とした状態を作りましょう。
腰を落としたポジションから外側の手をおろしたらグラブターンができた、というのが理想のかたち。
ストロークをしっかり使った低いポジションを目指します。

カービングターンの完成形

カービングターンでは一番良いポジションで板に乗り、雪とケンカしないようにバランスを取りながら板を走らせる、という駆け引きが重要。

駆け引きの中でストロークをしっかり使った上下動をし、荷重と抜重をコントロールしていきます

ターンの真っ最中は、常に板に荷重している状態と言って良いでしょう。

重力や遠心力、推進力、雪面抵抗といった外力に対して、全身でバランスを取りながら荷重することにより、キレのあるターンが可能となります。

体の外側からの力と体の内側からの力は常に働いており、自分の押した力に対して雪面からの力が返ってきます

両方の力がうまく均衡を保った状態を作って、気持ちの良いカービングターンを完成させましょう。

カービングターンQ&A

7つの練習方法をトライしてもダメなときは?

カービングターンではストロークを使い、重心位置を板の上にキープすることが重要です。

うまくいかない場合にはスライドターンでストロークを使う練習に戻り、まずは平地でポジショニングを確認してください

滑っている最中に「コワイ!」という感覚になると、体が前を向こうとしてねじれが生まれます。

トゥサイドでもヒールサイドでも、体がねじれてしまうと腰が引けてしまい、うまくストロークが使えなくなります

ターン中は前足の角度を基準にした横乗りをキープ。

脚部はもちろん、首、背中、腰、すべての関節を使い、体全体で低く小さくなることを目標にします。

ズレってダメなの?

カービングターンだからといって完全に1本ラインで滑る必要はありません。

エッジグリップを効かせ、極力ズレを少なくしたのがカービングターン。

絶対に切っていかなくてはいけないわけではなく、バランス良く板に乗って滑っていければ大丈夫です

滑るごとに上達してレベルが上ってくると、左右に体を大きく傾けるような動きができるようになり、エッジングを使ったカービングターンが可能に。

いきなりバンと板を立てるのは無理なので、順を追ってトライしていきましょう。

ダックスタンスの場合はどうしたらいい?

ダックスタンスでのカービングターンの場合も、無理に体をひねる必要はありません。

前足・後ろ足をそれぞれ曲げて、ガッツリとヒザを開いたままの横乗りで、低いポジションを作ります。

セッティングに応じてしっかり動けるポジションでストロークし、板に力を伝えましょう

板を踏むってどういうこと??

カービングターンでは、「板を踏んで押さえつける」というイメージを持つとキレが鋭くなります。

板を踏んでいった結果としてエッジが雪面に引っかかる・食い込むという状態

ターン中にはエッジのところに小さい雪壁ができます。

その小さな雪壁に沿って滑っていくのがカービングターン。

バランスが悪くなると雪壁がくずれて板がズレてしまい、カービングターンになりません。

微妙なバランスをキープし、一番良いポジションで滑っていく

そんな駆け引きを楽しんでいきましょう。

厳選!カービングターンにおすすめの板

スノーボード売り場

カービングターンにおすすめなのは、ノーズが長いシェイプのディレクショナルボード。

ディレクショナルボードは高速安定性が高いため、ゲレンデクルージングに最適です。

エッジトゥエッジのフルコンタクトには高い反発力も必須。

たくさんのメーカー・ブランドでカービング対応モデルがありますが、その中から3本と、旧モデル1本を選んでご紹介します。

K2 GATEWAY POP

1962年にアメリカ・ワシントン州で創業したK2。

K2のGATEWAY POPは中・上級者向けのオールマウンテンモデルです。

ロッカーとキャンバーを組み合わせた形状を採用し、パウダーから圧雪まであらゆるコンディションに対応。

ハリのあるフレックスでキレのあるカービングターンが可能となっています。

150、153、156、157ワイド、160ワイドで在庫あり
¥64,350 (2023/08/28 15:28時点 | 楽天市場調べ)

SIMS SNOWBOARDS ATV

1976年に創業された、スノーボード界を牽引する老舗のSIMS SNOWBOARDS(シムススノーボード)。

SIMSのATVはトラディショナルなキャンバーとロングノーズのツインチップを採用したカービングモデルです。

ノーズからテールまでカーボンが配置され、レスポンスとコントロール性を両立。

硬すぎないので初中級者から上級者までカバーできる、頼れる一本となっています。

139、143、147、150、152.5、155、158がラインナップ
¥66,330 (2023/08/28 16:39時点 | 楽天市場調べ)

NITRO SNOWBOARDS CINEMA

1990年にシアトルで生まれたNITRO SNOWBOARDS(ナイトロスノーボード)。

NITOROのCINEMAはディレクショナルシェイプを採用したオールマウンテンモデルです。

ハイブリッドのガルウィングキャンバーで、楽しみながら技術を向上できるのがうれしいポイント。

カービングはもちろんのこと、オーリーでも実力を発揮するので、カービングは好きだけれどフリースタイルも捨てがたい!というライダーにおすすめ。

152、155、159、162がラインナップ
¥78,210 (2023/08/28 16:23時点 | 楽天市場調べ)

旧モデル 22-23 SIMS SNOWBOARDS ATV

少しでも安い板を!と思う方は旧モデルをねらうのも1つの手です。

上で紹介したSIMS ATVの22-23モデルがこちら。

旧モデルは在庫限り、早いもの勝ちなので、気になる場合は早めの決断が必要です。

ノーマルデザインとJAPANリミテッドがあります
¥50,820 (2023/08/28 16:48時点 | 楽天市場調べ)

まとめ

スノーボード カービングターン ヒールサイド

思いどおりのカービングターンでゲレンデを駆け回るイメージはできたでしょうか。

板を立てることばかりを考えずに、ストロークをしっかり使って全身を動かしながら、そのときそのときで良いポジションに乗っていくのが重要です

今回紹介した7つの練習方法を順を追って進めていけば、カービングターンの感覚をつかむのはそう難しいことではありません。

深い弧を描き、板を走らせるカービングターン。

しっかりマスターすれば、どんな斜面でも自由に滑れることうけあいです。

カービングターンで風を切って滑る爽快感は格別!!

この記事を監修してくれたライダー

谷口淳デモ

谷口 淳 - Jun Taniguchi

JSBA公認デモンストレーター
スノーボード歴 22年
インストラクター歴 17年

2000年、スノーボードを始める。そのシーズンのうちにJSBAバッジテスト2級・1級を取得。夏にはC級インストラクター資格を取得。
2003年、B級インストラクター資格取得。
2005年、奥伊吹スキー場にてインストラクターデビュー。A級インストラクター資格を取得。
2007年、カナダ・バンクーバーに活動拠点を移し、ウィスラー・ブラッコムでマウンテンガイドを務める。帰国後は2010年まで奥伊吹スキー場にて非常勤インストラクター。
2011年より、ウエストスノーボードスクール(ハチ・ハチ北スキー場)で非常勤インストラクター。
2015年より常勤インストラクターに。
2017年よりウエストスノーボードスクール 校長に。
2022年現在、ハチ高原スキー場、ハチ北スキー場、氷ノ山国際スキー場、おじろスキー場、万場スキー場、峰山高原ホワイトピークの6リゾートにてウエストスノーボードスクールを展開し、現場代表として活躍。

2010年からはスノーボードチーム『クラブウエスト』を結成し、カービング技術の向上・総合滑走能力の向上を目指してチーム活動中。

また、JSBA主任講師、主任検定員として、インストラクター年次講習会やインストラクター実技検定会を開催・運営している。

主な戦績

JSBA全日本スノーボードテクニカル選手権西日本大会 優勝5回
JSBA全日本スノーボードテクニカル選手権大会 フリースタイル男子の部 入賞3回
2022年、JSBAデモンストレーター選考会 男子総合4位
第19期JSBAデモンストレーター初認定

SAJ兵庫県スノーボード技術選手権 優勝3回
SAJ西日本スノーボード技術選手権 2017年優勝
SAJ全日本スノーボード技術選手権 2017年入賞

2018年、JSBA全日本スノーボード選手権(レース) DU SL ソフトブーツ部門 優勝
2019年、ヨンナナカップ GS・SLともにソフトブーツ部門 優勝

2014年、テックテスト TECH.1、TECH.2 合格
2017年、TECH.3合格(TECH.3 認定第1号)

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HP・SNS

谷口淳オフィシャルサイト
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