スノーボードのグラトリが少しできはじめた!
そんな時、次にマスターしたいワザが「ハーフキャブ」。フェイキーからしかけるトリックなので難易度が少し上がるのですが、その分メイクできた時のうれしさは特大!
ハーフキャブはフェイキーからのオープン180です。
この記事では、「グラトリで簡単なスピン系トリックはできるよ」という人を対象にしています。まだの人は、まず以下の記事を参照してください。
グラトリ初心者向け! オーリー、180、プレス系トリックのコツ
ではさっそくフェイキーを練習し、続いてハーフキャブを攻略しましょう!
グラトリ必須テク「フェイキー」をマスターする
この記事ではハーフキャブに挑戦しますが、その前にフェイキー(スイッチ)ランをマスターしておく必要があります。
フェキーとは普段のスタンスと逆向きに滑ることを指す用語です。
フェイキーは多くのトリックで必要になる重要な技術なので、ぜひ日頃から滑りの中に取り入れてみてください。
まず最初にフェイキー(スイッチ)ライティングの基本姿勢を確認しておきましょう。
- 前脚は無理にひねらず本来のスタンス通りで
- 上半身はむしろひねっていき前を向くイメージ
- 最初のうちは目線でリードすることを忘れずに
このあたりが最重要ポイントです。
下半身は本来のポジションを変えない
フェイキーで進行方向にくる足(本来の後ろ足)は、レギュラースタンスの時とは違い、ヒザを進行方向に向けたり、絞ったりしません。
このときの体重配分は前3:後7、もしくは前4:後6くらいで、やや後ろ側に体重を残します。
下半身はレギュラースタンスから大きく変えず、しっかりと安定させる。
上半身は少し前向きにひねっておく
一方上半身は、ある程度進行方向に向けてひねっていきます。
前側の腕や肩を、背中のほうへ少し回していくイメージです。
この時アゴを進行方向の肩に軽くつけるようにすると、上半身が進行方向を向き、また視野が広がります。
上半身は普段と逆方向に向けてフェイキーの姿勢を作る。
目線でターンをリードする意識を持つ
スノーボード初心者の頃、ターンの練習中に「目線を遠くへ!」と教えられたはずです。
フェイキーに慣れない間は初心に戻って、もう一度目線を強く意識するようにしてください。常に目線でターンをリードしながら滑ります。
初心に戻って目線を意識する。
軸を常にボードの中心に置き土踏まずで板を踏む
ターンをしているときは体の軸がボードに対して垂直に、またボードの中心にくるように意識します。
両足の土踏まずでボードをしっかりと踏むように意識すると安定します。
うまくいかない時は一度レギュラースタンスに戻して滑ってみて、その状態での「目線の動き」や「板を踏む足の動き」、「上半身の使い方」を確認します。そこで確認した内容を意識しながら、もう一度スイッチスタンスで滑ってみましょう。
両手でバランスをとる意識を持つ
レギュラースタンスではできていてもスイッチスタンス(フェイキー)になると、両手でうまくバランスが取れていないことがあります。
スイッチだとどうしても肩に力が入り、腕を小さく絞ってしまいがちだからです。
そこでもう一度両手を広げて、手を使ってバランスを取るイメージを持つと、ライディングがスムーズになります。
フェイキーからのフロントサイド180(ハーフキャブ)に挑戦
フェイキーからのフロントサイド360をキャバレリアル(キャブ)といいます。
フェイキーからのフロントサイド180はその半分なのでハーフキャブと呼ばれます。このワザができると、グラトリ初心者からワンランクアップできます。
ハーフキャブの手順【1】足首と股関節をしっかりと曲げることで低い姿勢をとります。
頭やお尻がボードから大きくはみ出すことがないように注意してください。
【2】目線を着地するポイントに向けたまま、直滑降の姿勢から進行方向側の腕を背中側に開いて行きます。また、このタイミングで伸び上がりながらオーリーの体勢にはいります。
カカトまたはトゥーサイドのエッジで踏み切ります。
この写真はトゥー踏切りです。
またオーリーの瞬間は、真上に飛ぶ意識でジャンプします。
【3】ヒザを曲げて足を引きつけながら、前後の足を入れ替えるようなイメージでボードを回し込んでいきます。
【4】空中で下半身を抱え込むようなイメージで両足を引きつけ、ボードを回します
ハーフキャブは本来のスタンスに戻ろうとするスピンなので、比較的簡単にボードが回ってくれます。
【5】両足同時に着地するように意識して、ソール全体で雪面をとらえて着地します。
【6】上半身の動きを止めて回転をコントロールし、着地します。トリックの全体を通して、目線は常に進行方向に送っておきます。
トゥー踏切りかヒール踏切りか?
最初はヒール踏切りの方が回しやすいかもしれません。ヒールエッジで踏切る場合は、オーリーの時にボードがズレても、そのまま回し込めばいいからです。それに対して、写真のようにトゥー踏切りの場合は空中で180度きっちりと回し込む必要があります。トゥ踏切りのほうがクリアでかっこいい印象になります。
ヒール踏切りについては、以下の記事(FS180の解説部分)でも触れています。
グラトリ初心者向け! オーリー、180、プレス系トリックのコツ
-
関連記事グラトリ初心者向け! オーリー、180、プレス系トリックのコツ
オーリー時に軸が動く範囲 この記事では、 オーリー ノーリー フロントサイド180 バックサイド180 プレス系トリック を解説しています。 「グラトリがうまくいかないんだよなぁ」という時は、「軸」を ...
続きを見る
取材協力・実演 藤沼到プロ
藤沼到プロに取材協力と実演をお願いしました。藤沼プロのインタビュー記事もあります。
-
関連記事藤沼到『みんな、ずっとスノーボーダーでいてほしい』スノマガインタビュー
数多くの大会で優勝し、スノーボードのコンペシーンを沸かせた藤沼到。 最近ではYouTubeでもその活躍を目にすることができます。 今なおイベントMCとしてスノーボードシーンを盛り上げ、ハウツー制作やコ ...
続きを見る
藤沼プロは24歳でプロ昇格後、2012年プロツアーランキング 2位など多くのリザルトを残しました。
スポンサー:NEVER SUMMER、GIRO、LEVEL GLOVES、POWCANT SYSTEM、PLATEPIA、PHYTOGRAM、ウルカ株式会社、関温泉スキー場、赤倉観光スキー場、マックアース」
Pick up Items