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【スノボ】リフトの乗り方と降り方。初心者にやさしいリフトの選び方も解説します

リフトの乗り方
1 肩越しにリフトを確認しながら待つ

①停止線で肩越しまたは脇の下からリフトを確認しながら待つ

2 半身の姿勢で座る

②ボードを前に向けたまま、半身の体勢でリフトに腰掛ける

3 しっかり腰掛ける

③その後リフトに深く腰掛け直す。セーフティーバーがあれば下ろす

リフトの降り方
1 降りる手前でボードを縦にする

①降りるポイントの手前からボードを縦にして準備する

2 椅子を押しながらボード上に立ち上がる

②そっとイスを押しながら立ち上がる

3 遠くを見て立ち上がる

③すぐに遠くを見て滑り出す。斜度がない場合はスケーティング

リフトに乗るとき考えること

  • リフトに乗る前の練習

    最低限「基本姿勢」「スケーティング」を練習。スケーティングはある程度自信がつくまでやったほうがベターです。


  • リフトを選ぶなら新しいヤツ

    ゴンドラや高速クワッドリフトなど、最新鋭っぽいリフトを選ぶと乗り降りがラクです。そもそもゴンドラは板を外して乗るので安心です。


  • コース選びもポイントに

    乗りやすい最新鋭リフトほど距離も長く、いろんなコースが待ち受けます。初級コースをつないで下りてこられるか見ておきましょう。


リフトに乗る前の練習は、以下の記事が参考になります。

この記事は雑誌『SnowBoarder』元編集長の立石が構成・執筆しました。

リフトに乗るときは肩越しに座席を確認し半ケツで着席

リフトに乗る前に、やることをイメトレしておきましょう。


  • 乗り場のラインに立ちリフトを見る

    スノーボードは前に向けたまま、肩越しにリフトを確認しながら待ちます。


  • 半ケツでリフトに腰掛ける

    座るときもボードはそのまま前を向いた状態です。体が斜めのままでリフトに腰掛ければOKです。


  • 動き出してから余裕を持って座り直す

    一拍おいて余裕を持って正面を向きます。落下を防ぐセーフティーバーがついている場合は、まわりの人に配慮しながらバーを下げます。


リフトに乗る前に身につけておきたい技術は、

  1. 基本姿勢がとれる
  2. スケーティングができる

の2つです。可能であればサイドスリップ(ボードを横向きにして斜面を下る技術)を覚えておくと安心です。

サイドスリップの姿勢とコツ
サイドスリップのコツ(ヒールサイド)

サイドスリップは、写真のようにボードを斜面に対して横に向けて滑り降りる技術です。ヒールサイドならヒールエッジ、トゥサイドならトゥエッジを雪面に対して立てる角度の調整で、スピードを増減します。詳しくは以下の記事で解説しています。

リフトから降りるときはボードを前に向けて準備し、遠くを見る


  • リフト降り場手前で準備

    リフト降り場が見えたらボードを前向きにして再び半身の体勢で準備(セーフティーバーは上げておきます)。


  • 基本姿勢でボードの上に立つ

    基本姿勢をイメージしてボードの上に立つことだけを考えます。余力があれば進んでいく雪面の状況を見て、平らな所を選びます。


  • 立ち上がったら遠くを見る

    立ち上がったら足下を見ず、進行方向(なるべく遠く)を見ます。最初はいろいろ考えるより、とにかく遠くを見るのが効果的です。


降りるときの難易度はリフトによってまったく違っています。「リフトを降りるのが怖すぎてムリ」という場合は、他のリフトを利用してみると大幅にラクになることがあります。

リフトの乗り降りで転倒してしまったときは

リフトの乗り降りで転倒してしまったときは、次の点を意識してください。

  1. 急に頭を上げない
  2. 係員の指示を確認する
  3. その上で早めに端に寄る

詳しいリカバリー方法は、この記事後半にまとめています。以下のリンクをタップするとジャンプできます。

乗り降りしやすい「初心者にやさしい」リフトの特徴とは?

初心者におすすめのリフトは、ゴンドラやロープウェイ、ゲレンデで一番大きなクワッドリフトなど、最新鋭っぽい機種です。逆に古くて短くて小さいリフトは難易度高めの傾向があります。

ゴンドラリフトなら乗り降り楽々。ただしコース選びは慎重に

ゴンドラの例
ゴンドラは短いものでも2kmくらいあります

どうしても乗り降りの恐怖を味わいたくない、という場合はゴンドラがおすすめです。ゴンドラがあるスノーリゾートはそこまで多くありませんが、通えるようならゴンドラがある所を選んでみてください。

ゴンドラやロープウェイのあるスキー場
札幌国際スキー場 北海道
ニセコアンヌプリ国際スキー場 北海道
ニセコ グラン・ヒラフ 北海道
ルスツリゾート 北海道
山形蔵王温泉スキー場 山形
グランデコスノーリゾート 福島
富士見パノラマリゾート 長野
エイブル白馬五竜&Hakuba47ウインタースポーツパーク 長野
白馬八方尾根スキー場 長野
HAKUBA VALLEY栂池高原スキー場 長野
白馬岩岳スノーフィールド 長野
竜王スキーパーク 長野
志賀高原スキー場 長野
野沢温泉スキー場 長野
妙高杉ノ原スキー場 新潟
苗場・かぐらスキー場 新潟
舞子スノーリゾート 新潟
湯沢高原スキー場 新潟
八海山スキー場 新潟
湯沢高原スキー場 新潟
石打丸山スキー場 新潟
ガーラ湯沢 新潟
ハンターマウンテン塩原 栃木
マウントジーンズ那須 栃木
丸沼高原スキー場 群馬
ホワイトワールド尾瀬岩鞍 群馬

ゴンドラに乗るとどうしても滑走距離が長くなるため、できれば上級者と一緒に行動してください。その上で林間コースなど危険な場所を通らずにふもとまで降りるコースを確認しておきましょう。

クワッドリフトなど最近の高性能っぽいリフトの方が安全

クアッドリフトの例

ゴンドラがないときはクワッドリフト(4人乗りリフト)など高性能なものがおすすめです。

目の前にいきなり「高速クワッドリフト」が登場すると、「高速か、怖いな」と思うかもしれませんが逆です。こういうリフトは乗り降りの時だけゆっくりになる機能があり、なおかつ乗り場はかなり平坦です。

降り場はそこまで平坦でない場合もありますが、マニアックな小さいリフトよりも安全に設計されています。

ざっくり言えば、リフトは新しそうなヤツを選んだ方が初心者にやさしく作られています。

普通のトリプルリフト・ペアリフトはちょっと怖いかも?

たんばらスキーパークのペアリフト

スキー場によってはこれしか選べない場合もあります。どちらかというとマイナーな小さいスキー場では、こういうリフトに乗ることになります。

しかし、ペアリフト以上なら自動停止装置がついているので、最低限の安全性能は確保されています(シングルリフトでも通常は停止装置がついています)。

そのスキー場に詳しい人に、どのリフトが初心者向けか聞いておくと役に立ちます。とくに、リフトを降りてから急に曲がったりしないで、まっすぐ滑るものを選ぶとかなり気が楽になります。

シングルリフトやTバー(乗り降りがかなり怖いタイプ)

シングルリフト(夏期)

上記の写真のように一人乗りのリフトをシングルリフトと呼びます。

Tバー

このように座るのでなくひっぱられながら斜面をあがっていくタイプのリフトをTバー(Tバーリフト)と呼びます。

これらは初心者に向いていないので避けた方が無難です。Tバーはめったに見ないのでよいとして、シングルリフトはまだまだ見かけます。そして、「降り場がどうなっているか」によって難易度がかわります。

シングルリフトはゲレンデの端っこにあることが多く、そのため降りた直後に急角度で曲がっていることがよくあります。

乗り降りに失敗したときのリカバリー方法

基本はヘタに慌てるよりも、まず係員の指示を確認するほうが安心です。係員は的確に「こうすれば安全」という回避方法を指示してくれます。

25年くらいスノーボードをしていますが、係員の指示がダメで事故が起きた、という場面は見たことがありません。

うまく乗り場にたどり着けないときはどうする?

うまく乗り場のラインにたどり着けないなどの理由でリフトに乗り損ねた場合、係員が次のどちらかの指示を出してくれます。

  1. リフトの速度を落として乗車位置に案内し、乗せてくれる
  2. いったんリフトから離れるように指示する

その時の状況により、安全な方法を指示してくれるはずです。②の場合は、安全に乗り直せるタイミングが来たら乗り場に案内してくれます。

リフトを降りるときはもう少し複雑です。

リフトを降りるときのほうが事故が起きやすいという統計もあります。

リフトを降りるタイミングを逃してしまったらどうする?

リフトを降り損なうことは十分あり得ます。降りたいのに降りるタイミングを逃した場合、実は慌てずに「何もしない」のが正解。

今のリフトには緊急停止装置がついているので、降り損ねた場合は勝手に停止してくれます(緊急停止装置がない場合は係の人が手動で止めてくれます)。

止まってから安全を確認し、リフトを降りるのが正解です。

「リフトを降り損ねても焦る必要はなし!」。これを覚えておくとちょっと気が楽になりますね。

乗り降りでコケてしまったときの対処方法とは?

乗り降りのどちらで転んでも、係の人がリフトを止めてくれるので大慌てする必要はありません。

ただし、リフト乗り場で転んだときは、搬器(座るところ)が頭にぶつかる事故が心配なので、まず頭を下げつつ後頭部を保護する姿勢をとってください。その上で係員の指示に従います。

再確認だけど、リフト乗り場では安全のためにハイバックを倒しておいて!

リフト降り場で転んだ場合に気をつけたいこと

どちらかというとリフトに乗るときより降りるときに転ぶ方が、若干対処方法が複雑です。なぜなら、降りた直後(場合によっては降りながら)に転ぶこともあれば、降りてしばらく滑ったところで転ぶ場合もあるからです。

リフトを降りた直後であれば係員がリフトを止めてくれるので、焦って立とうとせずに安全確保を優先します。急に頭を上げるとリフトの搬器(座るところ)が直撃する可能性もあるので注意しましょう。その上で係員の指示に従います。

少し滑ってから転んだ場合は、後続の人とぶつかる可能性があります。立ち上がる前に、まず人が滑るコースから外れるように移動してください。

リフト降り場で転んだら?

リフトを降りてすぐ転んだら焦って動かず係員の指示に従う。少し滑ってから転んだ場合は、なるべく脇に移動して安全確保。

リフトから物を落としてしまったときの対処方法とは?

リフトの支柱にはこのように番号が振られています

リフトが通る場所によって対処方法がかわりますが、ものを落としてしまったときは、まずリフトの支柱に書かれた番号を確認します。

リフトの支柱は、この番号によって「○番支柱」と呼びます。

自分で拾える場所にグローブなどを落としたときは、この支柱を探せば回収できます。

リフトが沢筋など危険な場所を通っている場合で、なおかつ大切な物を落としてしまったときは、スキー場の人に「○番支柱付近にスマホを落としたのですが……」と相談してみてください。

とはいえ、初心者の方であればスマホなどはゲレンデに持っていかない方がよいと思います。転倒時に危険だからです。バックパックに入れたデジカメで脊髄を損傷した事例もあるので注意してください。

最後に

僕は一人でリフトに乗ることが多いのですが、リフト待ちの列に並びながら「誰と乗ることになるか?」を確認しています。

すいているときは係員を確認しながら、なるべく一人で乗るようにします。

混雑しているときは「どんな人と一緒に乗るのかな?」と確認します。リフトの乗り降りでいっぱいいっぱいの初心者と一緒の時は、助けてあげたり、よけてあげる必要があるからです。

スキーヤーと一緒に乗る時は「こちらの動きを理解していないかも」と考えたり、グーフィーの人と一緒に乗る時は「お互いにヒールエッジで停止したらぶつかるな」と考えたりします。

来年、あなたが上手に滑れるようになったとき、まわりの人のことも観察してみるとより安全にリフトに乗れるようになると思います。


参考文献

国土交通省(平成20年度)「索道輸送の安全にかかわる情報」
一般財団法人日本鋼索交通協会HP

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