スノボ歴20年以上の筆者がハイマスマニアのウェアを自腹購入し、チェックした結果!
ハイマスのポイント
- スノボ初心者に必要な機能は揃っている
- 激安価格なので金欠な人にもおすすめできる
- しかし、ライバルと比較するのがベスト!
ハイマスマニアのウェアはよくできていますが、メリット・デメリットの両方があります。
また「ジャケットとパンツでお得感が違う!」と感じます。
パンツのコスパは高く、ジャケットはそこそこでした。
そこで、この記事ではライバルメーカーのウェアを含めて、具体的なチェックポイントと選び方を解説していきます。
ハイマスマニアが向いている人は?
ハイマスマニア(himassmania)のウエアは、アンバサダーの意見を取り入れて、スノーボード専用に作られています。滑走レベルとしては、ゲレンデでの一般的な滑りが対象です。
つまり、ゲレンデを快適に滑りたい、初中級の人向けにデザインされたウェアといえます。
こんな人におすすめ
- これからスノボを始める初心者の方
- ゲレンデを自由自在にターンしたい方
- 極端に寒い地方や厳しい環境は滑らない方
ざっくりいえば、「ほとんどの普通のスノーボーダーに向いている」といえます。具体的には、以下のような用途であれば十分な性能を発揮します。
ウェアにコストをかけず、もう2~3回滑りに行きたい
ハイマスマニアのウェアは安くて、なおかつスノボに必要な機能を備えています。価格は上下そろえて約17,000円くらいです。
ブランド | 上下セット価格 |
---|---|
ハイマスマニア | 約17,000円 |
有名ブランド | 約50,000円 |
▲差額 | 約33,000円 |
有名ブランドの一番安いラインで揃えたとして、だいたい予算は5万円くらいになります。ハイマスマニアとの差額はおよそ33,000円。
1万円くらいの日帰りバスツアーに3回くらい行ける計算になります。
滑れば滑るほどうまくなる初中級の時期に、これは大きなポイントです。高いウェアを買うよりも、そこにコストをかけずに、どんどん滑りに行くのはおすすめです。
メジャーブランドとの差額で、3回以上滑りに行き、よりスノボが上達する。
スノーボード用に作られている快適なウェアが欲しい
スノボウェアは、安ければいいというものでもありません。
そこそこ激しい運動を伴うので、汗を逃がす生地を使用する必要がありますし、雪や雨の水分を通さない素材でないと困ります。
このように、水分を通さずに汗を逃がすという高度な素材を使い、スノボに必要な機能をちゃんと備えたウェアが必要になります。
安くても最低限スノボに必要な機能が揃ったウェア。
後で説明するように、ハイマスマニアのウェアはスノボに適した機能をもつ素材を使用しています。
そこで、ゲレンデを自由に滑れるようになりたい初中級の人に、おすすめできるウェアだと考えています。
今回チェックしたジャケット
ハイマスマニアが向いていない人は?
ハイマスマニアのウェアは、危険な滑りをしたり、がっつりと山を登ったりする人には向いていません。
こんな人には向いていない
- バックカントリーなど危険な場所を滑る
- 北海道や標高が高い寒冷地を滑る
- グラトリなど転倒しやすいワザを練習する
実は、ハイマスマニアのウェアは裾から雪の侵入を防ぐパウダーガード(ウエストゲーター)というものが省略されています。
厳しい環境の中で滑ったり、転倒した場合、裾から雪を巻き込んでしまいます。この点は注意が必要かもしれません。
ハイマスマニアのウェアを入手して徹底チェック!
「スノマガ」では、激安ウェアのOCスタイルをいくつかレビューしてきましたが、OCスタイルよりもさらに安い、ハイマスマニアについても検証することになりました。
第一弾としてパンツを自腹購入した着用レビューを掲載していますが、今回はジャケットを購入してレビューします。
防水やはっ水性能は必要十分なレベル
ウェアの表面で水をはじく性能をはっ水性といいます。これは「あったほうが有利」ではありますが、マストではありません。
大事なのは、ウェア内部まで水を通さない「耐水性」と、逆に、汗などによる内部の水蒸気を、ウェア外に逃がす性能=「透湿性」です。
ウェアに求められる性能
はっ水性 | 表面で水をはじく性能。できればあったほうがいい |
---|---|
耐水性 | ウェア内部に水を通さない性能。これはマスト |
透湿性 | 汗などによる水蒸気をウェア外に逃がす性能。これも重要 |
ハイマスマニアのウェアは耐水圧8000mm、透湿性8000g/㎡/24hrと、スノボに必要といわれている水準をクリアしています。またはっ水性も問題なさそうです。
はっ水性が極端に低下すると透湿性を妨げる可能性があります。使っているうちにはっ水性は低下していくので、はっ水スプレーなどで手入れしておくのもおすすめです。
スノーボードに必要な機能が搭載されているかチェック
時には汗をかき、天候によっては冷え込むというスノーボードの性質を考えると、体温調節をする「ベンチレーション」という機能は必須です。
また、滑走中に小物を入れておくためのポケットなども必要になります。
大型ベンチレーション
ハイマスマニアのジャケットは、背中に大型のベンチレーションを配置し、がばっと開けると通気性を確保できます。ベンチレーションを背中に設けることで、ウェアのジッパーを開けて取り込んだ風が背中に抜ける効果が期待できます。
一般的に、ベンチレーションは両脇の下に設けます。ハイマスマニアはこの点、背中に1つだけ設置することでコストダウンをはかっているのではないかと考えられます。
縫製などはメジャーブランドと大きくは違わない
縫製に関しては、メジャーブランドの低価格ラインと比べると「あまり変わらない」という印象です。
必要十分なレベルで縫製されており、しっかりとしています。ただ、若干糸のほつれがあるなど、有名ブランドウェアとは、少しだけ差があるかもしれません。
アンバサダーの意見を取り入れたデザイン
デザインについては好き嫌いがあるので意見が分かれますが、アンバサダーの提案を取り入れて毎年改良しているため、着てみて違和感を感じることはありません。
色味なども、その時期の流行をちゃんと取り入れており、最近は少しマットな感じのアースカラーもラインナップしています。ゲレンデでも違和感がなく、十分かっこいいデザインではないでしょうか。
ハイマスマニアの「ここが残念」なポイント
おそらく、ハイマスマニアはスノーボードウェアとして最も低価格な商品のひとつです。とにかく安くスノーボードが楽しめるウェアだといえます。
それに対して、激安ながら微妙に値段が高いブランドとしてはポンタペスやネームレスエイジなどがあげられます。
ちょっと高いウェアには搭載されているのに、ハイマスマニアでは省略されている機能はどんなものでしょうか? その点はぜひ確認しておきましょう。
ウエストゲーターは欲しかった
少し前の章で「ハイマスマニアは厳しい寒冷地向きではない」という話をしました。上の写真にあるウエストゲーター(パウダーガード)が省略されているのも、その理由のひとつです。
ハイマスマニアのジャケットにはドローコードで裾を絞る機能がありますが、雪の侵入を防ぐウエストゲーターがありません。
また、袖口からの雪の侵入を防ぐハンドゲーターもありません。ハンドゲーターはそこまで必要性が高くないものの、あったほうが安心な機能です。
電子チケット時代でもリフト券入れは欲しい
最近は電子チケットが増えてきましたが、それでもリフト券入れは欲しい機能です。電子チケットを腕につけておけば、確実に「ぴっ!」と動作させることができます。
また、小さなゲレンデでは今でも紙のリフト券が使われています。
そう考えると、リフト券入れは省略しないでほしかったな……と感じます。
フードコントロールはあったほうが便利
これは細かい点ですが、ドローコードなどでフードを少し小さくするフードコントロールも省略されています。
条件によってはフードのばた付きをおさえたいこともあるので、あればあったで便利な機能です。
ライバルブランドと比較してみよう
スノーボードの激安ウェアといえば、OCスタイルが販売するポンタペスやネームレスエイジが有名です。ハイマスマニアより少しだけ高めの価格設定ではありますが、以下のような特徴があります。
OCスタイル系ウェアの特徴
- ハイマスマニアより微妙に高い価格設定
- メジャーブランドに迫る高機能
まとめると、ポンタペスやネームレスエイジは、コスパ的に最強のスノーボードウェアだといえます。ハイマスマニアに比べると機能を省略せず、その分値段がほんのちょっと高いという立ち位置です。
スノマガで取材させてもらっている谷口淳校長のウエストスノーボードスクールでも、ネームレスエイジのウェアを着ているインストラクターさんが何名かいました。それは耐久性や機能性が高いということを裏付けています。
もし「自分にはもうちょっと機能が必要だ」と感じたら、以下の記事も参照してみてください。
激安スノーボードウェア上下セット6選|関連記事
ハイマスマニアのパンツを2シーズン履いたレビュー
別記事で詳しくレビューしていますが、ハイマスマニアのパンツも自腹購入し、履いてみました。
まとめると、ハイマスマニアはパンツの方が評価が高いという結論に。パンツは激安かつ性能もいい製品でした。
パンツを使用した結論
- パンツは相当コスパが高い
- 機能面もパンツに関してはほぼ文句なし
パンツはかなりおすすめなので、下だけハイマスにしておき、ジャケットは別ブランドという手もあります。
また、以下の記事も参考になりますので、時間がある人は、ぜひ読んでみてください。
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もちろん、両方ハイマスマニアでも、性能面で大きな問題はありません。価格的にも最安に収められる可能性が高く、その分をリフト券代にまわすというのもおすすめです。
さらに激安なブランドも存在しています
スノーボードウェアとして販売されている商品の中には、さらに激安なものも存在しています。たとえば、以下のVAXPOT(バックスポット)は、上下で7999円(送料込)です。
ただ、ここまで激安の商品だと、スペック的に十分とはいえません。最低でもハイマスマニア、少しだけお財布に余裕があればOCスタイルのポンタペスやネームレスエイジを選ぶと、安心してスノーボードを楽しめるでしょう。
まとめ:普通にゲレンデを滑るなら「安くて快適!」です
ここまで見てきたように、ハイマスマニアのスノーボードウェアは、スノーボードに必要な機能をひととおり備えています。
有名ブランドのウェアに比べて価格が3分の1なので、浮いたお金でスノボのバスツアーに3回行けます。
ワークウェアなどを流用するとウェア内部が蒸れてしまい、不快になる可能性がありますが、スノボ用に設計されているので安心です。
デザイン面でも悪くないので、コスパ重視であればいい選択になります。
今回チェックしたウェア
ただし、より高性能でありながら、ある程度コストもおさえたウェアも存在します。
別記事で解説していますが、ポンタペスやネームレスエイジなら、あまり変わらない金額で、さらに高機能なスノボウェアをラインナップしています。
気になる方は、以下の記事を読んでみてください。
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