そこでこの記事では、選んで間違いのないスノーボードブランドをリストアップし、紹介しています。
メーカーや所属プロに「おすすめモデル」も教えてもらいました。
この記事は元SnowBoarder編集長の立石が制作しています。未掲載のブランドも取材が終わった順に記事に追加していき、最終的には(ほぼ)全ブランドをカバーする予定です。
原則として、初心者・初級者が「初めての1本」を選ぶ時のおすすめモデルを掲載していますが、中級へのステップアップボードも紹介しています(その場合は記事にステップアップと表記しています)。
絶対押さえたい主要ブランド11
まず最初に、インターネット上で特に人気があるトップ11ブランドを紹介します。初心者でも上級者でも、この中から選んでおけば間違いはないでしょう。
また、ここにあげたブランドの多くは自社工場を持っており、毎年ボードを改良し、性能を向上させています。
ここでは、インターネットで最も多く検索された11ブランドをピックアップしています。検索ボリュームはMOZ社による推定値を利用しています。
バートン(BURTON SNOWBOARDS)
取材協力:BURTON FLAGSHIP OSAKA/おすすめのボードも教えてもらいました。
あらゆるスノーボーダーに最適な用具を提供する、スノーボード業界最大のブランドがバートンです。平野歩夢がオリンピックで使用したCUSTOMを中心として、数多くのモデルがラインナップされています。
バートンのスノーボードは、ざっくりと
- どのモデルもカービングがしっかりできる
- 滑走性能が高いモデルが多い
- 反発力がしっかりしているモデルが多い
……といった特長があります。
基本はCUSTOMのように滑走性や正確性が高いボードで、そこからフリースタイル的なルーズさや遊びの要素を求めるボードには徐々にロッカー形状をブレンドしていく、という風にラインナップがつくられているそうです。
おすすめモデルは?BURTON FLAGSHIP OSAKAで初心者向けのおすすめボードをうかがうと、カービングなどターンを楽しみたい人には「インスティゲーター」というモデルをあげてもらえました。
ターンだけでなくオールラウンドに、さまざまな滑りに挑戦したい場合は「ネームドロッパー」が適しています。女の子なら「リワインド」をおすすめにあげてもらいました。
Burtonオンラインストア|公式サイト
おすすめの板「インスティゲーター(INSTIGATOR)」
ベンド(横から見た形)にピュアポップキャンバーを採用し、ターンに入る時に少しルーズで引っかかりにくい構造としています。BURTON FLAGSHIP OSAKAでも、ターン重視でゲレンデを自由に滑りたい! という初心者の方にすすめているモデルです。
バートンの商品担当の方は「カービングを覚えるためのクルーズコントロールチューン」と解説してくれました。
おすすめの板「ネームドロッパー(NAME DROPPER)」
バートンの公式サイトでは中級以上が対象となっていますが、扱いやすいモデルなので、初心者でも乗れます。その理由は、ソフトフレックスでピュアポップキャンバーを採用していること。
いずれパークに入ってみたり、キッカーでジャンプしてみたい初心者の方におすすめのモデルです。
おすすめの板「カスタム(Custom) Flying V」
ステップアップバートンを代表するカスタムのFlying V(ダブルキャンバー)採用モデル。キャンバーボードより少しルーズに扱えるので、初級レベルでも乗れるはず。基本的にはどこでも、どんなスタイルでもこなせるオールマウンテンボードですが、パークやパウダーで高いポテンシャルを発揮します。
MAKER DATA:BURTON 東京都渋谷区猿楽町10-1 マンサード代官山8階
ヨネックス(YONEX SNOWBOARDS)
取材協力:ヨネックス株式会社。担当の方におすすめボードを聞きました。
カーボンテクノロジーに定評があるヨネックスがスノーボードに進出したのは、1995年のこと。初めてのカーボンボードから30年近い年月を経て、完成度が高く、思い通りに動いてくれるボードを生み出しています。
戸塚優斗、平野流佳、冨田せな等のオリンピック選手が使うモデルだけでなく、初心者が扱いやすいボードも定評があります。
ボード製品一覧|ヨネックス公式
おすすめの板「アクセ(ACHSE)」
ノーズとテールにフラットな部分を設けたイージーライドキャンバー(EASY RIDE CAMBER)という構造で、非常に扱いやすいモデルです。柔らかいフレックスですが、部分的にカーボンを配置することで反発力もしっかり確保。グラトリでも使えるボードになっています。
初心者がターンをマスターし、ステップアップした後もグラトリ板として使い続けることができます。
おすすめの板「グローエント(GROWENT)」
アクセの女の子モデルがグローエントですが、イメージとしては「より脚力がない人でも乗れる」という味付けになっています。
サイズ的にはアクセのほうが短いサイズ(138)を揃えており「基本はアクセで、より楽なボードを探している女の子ならグローエント」という使い分けになるでしょう。
MAKER DATA:ヨネックス株式会社 東京都文京区湯島3-23-13
オガサカ(OGASAKA SNOWBOARDS)
取材協力:開発ライダーの稲川光伸さん。別記事でCTの解説もお願いしています。
1912年からスキーを、1985年からスノーボードを作り続ける老舗ブランド。メイド・イン・ジャパンの確実な製品には定評があり、基礎スノーボードの分野で絶大な人気を誇ります。
テクノロジーとしてはウッドコアにこだわり、ウッドのよさを生かすさまざまな設計の板を作り続けています。
OGASAKA SNOWBAORDS|公式サイト
おすすめの板「CT」
ステップアップコンフォート・ターン=CTという名前には、ターンを追求する姿勢が現れています。また、20年近い歴史の中で信頼性の高いオールラウンドボードとして発展してきました。
初心者には少し扱いにくいかもしれませんが、初級・中級レベルでも十分扱える操作性のよさと、ハーフパイプの競技で選手が使用するほどのポテンシャルを両立しています。
長く乗れる相棒を探している人なら、初級レベルから狙ってみてもいいと思います。
CTについて、詳しくは以下の記事で解説しています(開発ライダーの稲川光伸氏によるコメントあり)。
カービングメインのオールラウンドボードOGASAKA CT|関連記事
MAKER DATA:小賀坂スキー販売株式会社NS事業部 長野県長野市粟田653
サロモン(SALOMON SNOWBOARDS)
スキーの名門ブランドサロモンがスノーボードを発売したのは1997年のこと。その時、商品の完成度の高さに驚かされたことを覚えています。
その後もサロモンの高品質イメージは定着しており、ボード、ブーツ、バインディングのすべてにおいて信頼性の高い製品をラインナップしています。
スノーボード(サロモン)|公式サイト
おすすめの板「パルス(PULSE)」
ややフリースタイル寄りの初心者ボードで、柔らかいフレックスにフラットアウトキャンバーを組み合わせています。フラットアウトキャンバーとは、基本的にはキャンバーの形状ですが、3か所にフラットな部分を設けることで、安定感とレスポンスを両立させた設計のことです。
MAKER DATA:アメアスポーツジャパン株式会社 東京都新宿区新宿6丁目27-30 新宿イーストサイドスクエア6階
K2 SNOWBOARDING
1961年からスキーを、1994年からスノーボードを作り続ける老舗ブランドで、ライド(RIDE SWNOBOARDS)も傘下に収めています(RIDEの輸入もK2ジャパンが行う)。
どちらかというと「K2といえばこれだ!」というブランドイメージが薄く、やや印象に残りにくいのですが、製品のクオリティは高く、誰にでもおすすめできます。
K2 SNOWBOARDING|公式サイト
おすすめの板「スタンダード(STANDARD) CAMBER」
エントリーモデルであるスタンダードには、ロッカー(Catch-Free Rocker)のモデルと、キャンバーのモデルがあります。どちらか選べといわれたら、キャンバーをおすすめします。
非常に扱いやすい素直なボードですが、中級レベルになっても十分乗れます。長く乗れるいいモデルです。
MAKER DATA:株式会社K2ジャパン 東京都千代田区岩本町1-10-5TMMビル6階
FANATIC(ファナティック)/FNTC(エフエヌティーシー)
1980年代からハニカムコアを採用したフリースタイルボードを作り続けるFANATIC。グラトリで有名なFNTCはそのサブブランドです。またFNTCは日本人ライダーが企画し、製品開発を行っているのが特徴です。
FNTCのラインナップはグラトリ板をさらに目的別に細分化したような構成となっていますが、とりあえず1本選ぶならTNTⓒがおすすめです。
FNTC公式ショップ|ウインクレル株式会社
おすすめの板「TNTⓒ」
ステップアップグラトリを中心としたオールラウンドボードという位置づけ。これ1本でフリーランからグラトリまで、人気のスタイルすべてに対応できます。
レングス(長さ)のラインナップも豊富で、価格が控えめなのもうれしい点です。純粋な初心者ボードではありませんが、初めての1本に選んでも使いこなせるスペックです。
MAKER DATA:ウインクレル株式会社 神奈川県横浜市中区不老町3-12-5下山関内ビル4階
ナイトロ(NITRO SNOWBOARDS)
NITROは1990年に2人のスノーボーダーが立ち上げたブランドですが、現在は板、ビンディング、ブーツなどのハードグッズだけでなく、バックパックやソックスまで提供する総合ブランドに成長しています。
NITRO SNOWBOARDS|公式サイト
おすすめの板「チープスリル(CHEAP THRILLS)」
ナイトロのフリースタイルボードの中で、最もソフトなフレックス。横から見た形状はフラットで、引っかかりにくいのも特徴です。初心者にも扱えますが耐久性も高く、ナイトロの契約ライダーもストリートで使っているほどです。
ツインチップのボードなので「いつかパークに入りたい」という初心者さんにおすすめです。
MAKER DATA:株式会社マニューバーライン フュージョン事業部 東京都江東区三好3-8-2
キャピタ(CAPiTA SNOWBOARDS)
取材協力:カスタムプロデュース株式会社。担当の方におすすめボードを聞きました。
キャピタは2000年にシアトル(アメリカ合衆国ワシントン州)で設立されたブランドですが、2010年代の半ばにマザーシップ(The Mothership)という工場をオーストリアに設立。クリーンエネルギーで操業する先進的な工場から、品質の高い製品を送り出しています。
CAPiTA Snowboarding|公式サイト
おすすめの板「D.O.A」
ステップアップ初心者モデルではありませんが、メーカーの担当さんは定評あるD.O.Aを勧めてくれました。
ヨーロッパの高品質な木材を使った軽量ウッドコアが特長で、硬くもなく柔らかくもないミッドフレックスに設定されています。どちらかとうと中級レベル以上向けですが、初級レベルでも扱えます。
MAKER DATA:カスタムプロデュース株式会社 千葉県我孫子市我孫子1-10-2YSビル2階
ヘッド(HEAD SNOWBOARD)
取材協力:USPジャパン株式会社。担当の方におすすめボードを聞きました。
ヘッドはスキーやその他のスポーツ用具も供給している、オーストリアの総合スポーツメーカー。1980年代からスノーボードを販売しています(当初はMistral、GENERICSといったブランド名でした)。
ターン中の運動エネルギーを吸収して、ターン後半に放出するKERSというシステムなど、かなり高度なテクノロジーも印象的です。
HEAD SNOWBOARD|公式サイト
おすすめの板「エニシング(ANYTHING) LYT」
ステップアップUSPジャパンの細野大輔さん(元プロです)がすすめてくれたのは、ステップアップに最適なエニシングというモデル。左右非対称のサイドカーブを採用し、バックサイドターンがスムーズになります。ノーズとテールの両チップにハニカム素材を採用し、軽く回せるのも特長。
おすすめの板「エブリシング(EVERYTHING) LYT」
ステップアップエニシングのガールズ(レディース)モデルがエブリシング。エニシングの特長をそのままに、ガールズに適したスペックを採用しています。ターンやグラトリをレベルアップしたいという女の子におすすめです。
MAKER DATA:株式会社ユーエスピージャパン 千葉県千葉市中央区栄町35-14シンテイ千葉ビル8階
シムス(SIMS SNOWBOARDS)
取材協力:石川敦士プロ。最近のシムススノーボードの同行やおすすめのボードを教えてもらいました。
1976年にトム・シムスが創設した名門ブランド。スケートボードとスノーボードの両方を供給するブランドとして、主に海外で人気を博してきました。ここ数年、日本でも再び人気が急上昇していますが、その理由としては扱いやすいジャパンモデルの投入や、日本の市場に合わせた商品を作っていることがあげられます。
ここでは、シムスのジャパンチームを率いる石川敦士プロにおすすめモデルを聞きました。
THE DAY
フリースタイル系のオールラウンドボードとして、バランスのいい設計が光ります。柔らかめのウッドコアにバンブーやカーボン素材を組合せ、しっかりとした反発が特長。そのためパークを滑ったりターンをする時にも頼りなさはなく、一方でグラトリではスッとワザに入れる柔軟性を兼ね備えています。お手頃な価格も魅力です。
MAKER DATA:VOYAGER LINK LTD., 東京都渋谷区神南1-3-2久保井ビル4階
ロシニョール(ROSSIGNOL)
国際的には評価が高くメジャーなブランド。しかし輸入販売会社が変わって以降、日本での知名度が低く伸び悩んでいます。
そのせいか、最近ではかなり安く販売されているケースも多く、スノマガでは「ロシはお買い得!」とプッシュしています。モノはいいのに日本では安く手に入るので「これからうまくなりたい!」という人にはおすすめのブランドです。
日本での知名度が回復する前に、お得にゲットしておこう。
よく3点セットに組まれていますが、ブーツやビンディングが別ブランドの場合は注意してください。ボードの品質はいいので、単体で狙うのがおすすめです。
GROUPE ROSSIGNOL|公式サイト
おすすめの板「ディストリクト(DISTRICT)」
オートターンロッカーという形状を採用し、初心者でも扱いやすいツインチップボードです。フレックスが柔らかいのでグラトリ志向の初心者にもぴったりです。価格をおさえて高品質なボードを手に入れたい! という場合はディストリクトの型落ちもアリです。
MAKER DATA:グループ・ロシニョール株式会社 東京都台東区台東1丁目4番12号 BKビル6階
かっこよさで選ぶコアなブランド
「コアなブランド」をざっくり日本語にすると「イメージがかっこいい孤高のブランド」的な感じです。
とはいえ……
- イメージだけでなく技術力がすごいブランドもある
- 日本ではコアっぽいけど海外ではメジャーな場合もある
などなど、実情は様々です。
この記事では「インターネットであまり検索されていない(初心者ユーザーにあまり気付かれていない)」けれど実は優秀、というブランドをピックアップしています。
「コア」の本来の意味は、「物事の中心部や中核」のこと。海外ではバートンやK2もコアと言われることがあります。しかしここでは、日本で言われるコアなブランドを集めています。
デスレーベル(DEATH LABEL)
印象的なグラフィックから海外ブランドと思われることも多いのですが、DEATH LABELは日本のブランドです。
ブランドを創設した大川社長とは、以前海外で一緒に仕事をしたことがあります。その時、仕事はちゃんと終わらせた上で、パークがオープンするとまっ先にキッカーを飛んで来る姿が印象に残りました。
その後もスノーボードを愛する姿勢は常に変わらず「この人が作るボードなら間違いないだろう」と考えています。
人と違うボードに乗りたい初心者の人にもおすすめのブランドです。
DEATH LABEL|公式サイト
BLACK FLAG DW
所属ライダーの近藤勇二郎プロに「初心者におすすめのボードは?」と尋ねると、すぐに「これでしょう」と答えてくれたのがBLACK FLAG DW。扱いやすいフレックス(柔らかさ)に加えて、DEATH WINGと名付けられたダブルロッカー形状が逆エッジを防いでくれます。
「初心者だけどカッコいいイメージのボードに乗りたい」という人には、かなりおすすめできます。
近藤勇二郎プロのインタビューは以下のリンクから読めます。
近藤勇二郎インタビュー|関連記事(Coming soon)
MAKER DATA:GARAGE INC. 千葉県長生郡一宮町一宮10230-69
アライアン(ALLIAN SNOWBOARDS)
伝説的なハイエアで知られるインゲマー・バックマンが立ち上げたブランド。しかしその創設には、日本のアドバンスマーケティングという会社が深く関わっていました。
ブランド発足当時、アドバンスの宮沢社長が「同盟」を意味する英単語「alliance」を元にした造語「ALLIAN」をブランド名として提案し、それが採用されています。
ヨーロッパなど海外で製造されていますが、日本向け製品の評価も高く、安心してチョイスできるブランドです。
ALLIAN SNOWBOARDS|公式サイト
おすすめの板「GRIND」
ステップアップ太めのウエストと短めのコンタクトレングス(雪に接する長さ)に設計されていて、スイングウエイトが軽く、低速からワザに入るきっかけがつかみやすいのが特徴です。
「滑ることはマスターし、これからグラトリをがんばりたい」という2本目のボードにおすすめのモデルで、価格もリーズナブル。ALLIANは全体的に控えめな価格が好印象です。
MAKER DATA:ADVANCE MARKETING INC. 茨城県つくば市南中妻352-1
リブテクノロジーズ(Lib Technologies)
とりあえずリブテック(リブテクノロジーズ)の板を抱えている人を見たら、反射的に「うまいんだろうな」と思ってしまう感じのコアなブランドです。
上の動画は30秒と短いので、ぜひ観てみてください。一瞬ですがリブテックのロゴが映っています。もちろん乗っているのはトラビスです。
またリブテックは決してイメージだけのボードではなく、実はスノーボード界に重要な改革をもたらした技術力も備えています。とくにバナナテクノロジーという独自形状はロッカーボードの元祖で、投入された時は業界に衝撃が走りました。
LIB TECH|公式サイト
おすすめの板「SKATE BANANA」
ステップアップリブテックで初級者が乗れるとしたら、この板しかないかな的な感じです。逆に乗っているだけで、ほぼ初心者には見えないというメリットがあります。
3年くらいスノーボードにハマってみて「次の板を何にしよう」と考えている、フリースタイル志向の人に推します。
MAKER DATA:ADVANCE MARKETING INC. 茨城県つくば市南中妻352-1
バタレオン(BATALEON SNOWBOARDS)
グラフィックのかっこよさに注目が集まりがちですが、実は先進的なテクノロジーをもつメーカーです。20年近く前に3Dシェイプテクノロジー(3D Shape technology)を開発し、そのスムーズな乗り味が話題になりました。
ガールズ(レディース)モデルを6機種ラインナップするなど、豊富な機種から選ぶことができます。
Bataleon(英語)|公式サイト
おすすめの板「チェイサー(Chaser)」
柔らかいフレックスですがデッキの剛性をあげて、よりオールラウンドに乗れる初心者ボードに仕上がっています。バタレオンお家芸の3Dシェイプテクノロジーを採用し、ゲレンデ端のパウダーを滑る時も、十分な浮力を感じる事ができます。
おすすめの板「スピリット(Spirit)」
バタレオンのラインナップ中、最も柔らかいレディースモデル。初心者が自信をもって乗れるように、さまざまなテクノロジーが投入されています。トリプルベーステクノロジー(Triple Base Technology)によってエッジを少し持ち上げた設計で、逆エッジになりにくいのがポイントです。
MAKER DATA:MIND SQUARE DISTRIBUTION 東京都渋谷区東1-13-1ニュー常磐松マンション806
スクータースノーボード(Scooter Snowboard)
スクーターはオガサカが運営するブランドのひとつ。25年以上にわたってフリースタイルボードを開発し続けています。たとえばカービングボードのCARVINは「フリースタイルカービング」をうたっており、多才な地形で遊べる要素も考慮されています。
初心者モデルとしておすすめできる板はありません。
スクーター|公式サイト
MAKER DATA:小賀坂スキー販売株式会社NS事業部 長野県長野市粟田653
モススノーボード(MOSS SNOWBOARDS)
1971年にスノーサーフィン・ボードの原型を試作して以来、スノーボードを作り続けるパイオニアモスのフリースタイル系ブランド。ハープパイプやパーク、スノーボードクロスに対応するモデルの他、テクニカル向けのボードも揃えています。
初心者モデルとしておすすめできる板はありません。
モススノーボード|公式サイト
MAKER DATA:有限会社パイオニアモス 神奈川県藤沢市下土棚1730
かわいい板が多いガールズ(レディース)ブランド
スノーボードはどうしても男子が主導しがちな世界。しかし、女の子のために作られたガールズブランドも健闘しています。
サブリナ(SABRINA)
「すべてのガールズライダーが限界に挑戦できるボード」をコンセプトに、2003年に設立されたサブリナ。ガールズブランドのなかでは老舗で、数多くのプロスノーボーダーをサポートしてきました。ラインナップも豊富で選べる、という点で、まずサブリナを紹介します。
最近は倉田千菜美、翠さやか、平石優来などグラトリの人をサポートしています。
SABRINA SNOWBOARDS|公式サイト
MAKER DATA:株式会社ハスコ・エンタープライズ 大阪市天王寺区堂ヶ芝2-5-4
おすすめの板「ケミカル(CRIMINAL)」
サブリナの中で最もエントリー向けの位置づけで、扱いやすいソフトフレックスのボードです。ただし、ベンド(横から見た形状)はキャンバー。最初はちょっとだけとっつきにくいかもしれませんが、キャンバーボードはオールマイティで、とくにターン時にはすぐれた性能を発揮します。
非常にシンプルなグラフィックとあいまって、初心者だけどうまくなる予定の人におすすめしたいボードです。
ロキシー(ROXY)
ロキシーはリブテクノロジーズと同じ工場(マービン)で作っているので、見た目だけでなく性能もかなり優秀です。プロスノーボーダーのトーラ・ブライトをサポートしており、ブランド運営もしっかりしています。ただし、エントリーモデルの中にはヨーロッパの工場で作っている物もあります。
ロキシーのウエアはボードライダーズジャパン株式会社が取り扱っていますが、ボードはアドバンスマーケティング株式会社が取り扱っています。問い合わせ先が違うので注意しましょう。
アドバンスマーケティングはリブテクノロジーズやグヌー(GNU)のスノーボードも取り扱っており、スノーボード業界では存在感の大きい会社です。
ROXY|公式サイト
おすすめの板「シュガー(SUGAR)」
ロキシーの中でも入門モデルの位置づけで、初めての一本にぴったりのスペックです。柔らかいディレクショナルツイン形状なので「まだどんな滑りをするかわからない」という人が、どんなジャンルに挑戦する場合でも対応できます。バナナ構造(ロッカー形状)で逆エッジ転倒しにくいのもメリットです。
MAKER DATA:ADVANCE MARKETING INC. 茨城県つくば市南中妻352-1
コスミックサーフ(COSMIC SURF)
コスミックサーフというブランドは、もともと東京都内の会社(キャラッツ)が展開していたもので、かつてはオリンピック選手(ニュージーランド代表のジュリアン・ブレイ)をサポートし、ある程度競技にも力を入れていました。
キャラッツが倒産し、現在はOEM製造を担当していたスワロースキーがブランドを引き継ぐ形で運営しています。スキーメーカーなので、一定の品質面もクリアしているでしょう。
COSMIC SURF|公式サイト
おすすめの板「ビバーチェ(VIVACHE)」
ベンド(真横から見た形)はオーソドックスなキャンバーボード。また、ディレクショナルシェイプといって、上から見た形状もオーソドックスです。「しっかりターンできるように練習してうまくなりたい」という女の子で、なおかつグラフィック重視であればおすすめです。
グロッシー(GLOSSY)というモデルも同じスペック(グラフィック違い)なので、好きな方を選んでください。
ただし3点セットで買うときは、ブーツとビンディングは別ブランド(ヘッドやフラックスの入門向けモデル)を選んだ方がいいでしょう。
MAKER DATA:スワロートレーディング株式会社 東京都台東区蔵前2-13-5スワロービル2階
取材協力と参考文献
雑誌『SnowBoarder』2014 Vol.1
取材協力: Burton Flagship Osaka、ヨネックス株式会社、株式会社ユーエスピージャパン、CUSTOM PRODUCE INC.、ロシニョールジャパン